認知症の人の関わり方
過去の元気な姿を知っていると、現在の姿と比べてしまい「こんなにもできなくなった。」と落ち込んでしまうことがあるかもしれません。過去との違いに悩まず、今の本人の姿をありのまま受け入れてみませんか?認知症の症状が進行しても、もともとのその人らしさは残っています。介護者が認知症の人の気持ちに思いを寄せ、心を寄り添わせることは、本人の抱いている不安や苦しみ、孤独感などを和らげるといわれています。また、本人が安心して過ごせるためには、周囲のかかわり方や環境づくりが重要といわれています。
- 症状が進行しても、「何もわかっていない」は誤りです。
- 本人の個性(その人らしさ)・自尊心を尊重しましょう。
- 「否定」よりも「肯定」の気持ちで接しましょう。
- 言葉だけでなく笑顔やスキンシップも大切にしましょう。
- できることは、できるだけ自分でしてもらいましょう。「できない部分」をサポートしましょう。
- 人の役に立つことが喜びにつながります。できたことには感謝の言葉を伝え、動いてもらいましょう。
- 本人の気持ちをできるだけ優先しましょう。「やる気」が自立や自信につながります。
介護について
家族が認知症になったとき、家族が「自分が面倒を見なければ」と抱え込む場合があります。しかし、家族だけで介護をすることは
必要な介護の情報を得られにくい状況になってしまったり、介護する家族の心身が疲れ切ってしまう恐れもあります。
認知症の人も介護者自身の健康のために、積極的に地域の医療や福祉・介護サービス等を活用し、よりよいケアにつなげましょう。
医療・介護・地域が連携して支えています
認知症の人や家族を支えるためのサービスを、関係機関が連携しながら実施しています。
介護保険サービスを活用することで、介護の専門家に協力を得ることができ、効果的なケアを行なうことができます。
介護を長い目で捉えた準備が大切
知識や情報を増やす
認知症に対する知識や介護に関する情報などを増やしましょう。経験者の話も役立ちます。
介護者の精神的にも肉体的にも頑張りすぎに注意しましょう。
生活の場の環境を整備する
手すりをつける、段差を解消するなど在宅介護に役立つリフォームも考えてみましょう。
認知症の人に「トイレ」など分かりやすくドアに貼り付けるなど工夫も必要です。
家に閉じこもらない
本人だけでなく、介護する人も内にこもらず、外に出たり人と交流を持ちましょう。
人とのつながりは、心を豊かにし、認知症の症状を穏やかにしたり、予防に役立っています。
介護で悩んだときの相談先
介護について悩んだときは、一人で抱えこまずに地域の相談窓口に連絡してみましょう。
どうにもならなくなる前に、早め早めに相談してよりよい解決策を見つけていきましょう。